マイクロバブルは半導体の洗浄に活用されている

半導体といっても日常生活の中では非常に馴染みがないですよね。半導体と聞けばパソコンや携帯電話など高度の電化製品を想像しがちになりますが、馴染みは無いものの大半の電化製品には様々なカタチで内部に使用されています。
あらゆる電化製品に内蔵されているということは、大きな目で見るとそれらが私達の生活を支えている役割を果たしてくれているわけですから、半導体が大きな役割を果たしていることが想像できるでしょう。
この半導体は昔に比べ近年では更に精密化しており、精密化は製造するにも幾重にも作る工程が増えてきます。そして第一に大事になるのが「洗浄」という工程なのです。
半導体のもととなるシリコンウエハーに少しでもゴミ(汚れ)がついていると、その後の回路に欠陥の原因となります。
半導体は大量生産されるため、その製品の均一性を保つことがとても重要になります。そのため洗浄という工程はとても大事なポジションを占めており、何度も洗浄が行われます。これまでは洗浄剤の廃液処理にもとても大きなコストがかかっていました。
このように高い洗浄力を必要とされた現場で、しかもコストを大きく削減できる洗浄方法としてマイクロバブルに注目が集まってきました。オゾンガス技術を併用する場合もありますが、基本的な考え方は、超微細な泡の性質を活用することにあります。
超微細な泡の特徴は2つ。
一つは泡が水中に長く留まることです。本来、水中で気泡ができた場合にはすぐに水面へと到着し水中には留まりません。それが、超微細であると水面へと浮き上がる力が極端に弱まり、水中に留まることができます。
二つ目は、電気的な特徴です。
マイクロバブルはプラスイオンのものへと引き寄せられ付着していきます。今回例に挙げた場合でも汚れを洗浄するためにこの微細な泡の中に浸すと、汚れのプラス電気に泡が付着していきます。それが時間の経過とともに汚れを水面へと浮き上がらせる作用として働くわけです。
この技術をもとにさまざまな現場での洗浄力の実績が積み上がり、やがて生活に近いお風呂の入浴装置へと発展していくのです。